生態リスク管理

小池文人教授、松田裕之教授(環境情報研究院)、ほか

  • 生物学的侵入リスクの評価と管理(小池文人教授、M. N. Clout教授、川道美枝子教授、M. De Poorter教授、岩槻邦男教授編、IUCN, 2006)
  • 21世紀COE(浦野絋平教授他、2002-2006)「生物・生態環境リスクマネジメント」
  • グローバルCOE(松田裕之教授他、2007-2011)「アジア視点の国際生態リスクマネジメント」

環境省環境研究総合推進費 戦略研究プロジェクト
S-14気候変動の緩和策と適用策の統合的戦略研究(MiLAi)

S-14-2 松田裕之教授 環境情報研究院

S-14-2:生態系保全による緩和策と適応策の統合

成果⽬標

熱帯、温帯、寒帯における⽣態系保全による緩和策と適応策の統合的評価

研究概要

⽣態系はそれ⾃体が炭素蓄積や気候調整などの機能を持つと同時に気候変動がもたらす気温上昇、海⾯上昇、⾼波、⼭⽕事等の⾃然災害リスクの削減効果を持ちます。そのため、⽣態系の保全は、気候変動問題に対する緩和策と適応策の両者に有効になりえます。他⽅、⼈間活動による現世代の経済利益と、⽣物多様性および⽣態系サービスの喪失がもたらす将来世代も含めた⽣態リスク増⼤との間にはトレードオフが存在します。複数の政策シナリオによる今後の⽣態系サービス変化の将来予測、全球的及び局所的な緩和策と適応策の両得及び得失相反の関係を明らかにし、統合策への⼀助とします。そのため、陸域⽣態系の強靭化または脆弱化がもたらす災害リスクへの影響を明らかにし(サブテーマ(2))、沿岸⽣態系の分布情報整備と緩和適応策に資する⽣態系サービスを評価し(サブテーマ(3))、沿岸⽣態系の緩和・適応機能の応答を定量的に予測し経済的に評価し(サブテーマ(5))、森林⽣態系における⽣物種間相互作⽤と⽣態系サービスへのマクロスケールの影響予測にもとづいた緩和策と適応策の統合評価を⾏い(サブテーマ(4))、これらを統合した気候変動と気候変動対策の⽣態系サービスへの影響評価を明らかにします(サブテーマ(1))。

スケジュール進⾏状態

平成27年度からのS-14-2全体の研究進⾏です。年々新しい内容が追加され軌道修正しつつ進⾏しています。

今後の⽬標

S-14-2について

  • S-14-2(1)
    気候変動と気候変動対策の⽣態系サービスへの影響評価
  • S-14-2(2)
    陸域⽣態系の強靭化による災害リスク削減を含めた緩和策、適応策の統合評価
  • S-14-2(3)
    緩和策と適応策に資する沿岸⽣態系機能とサービスの評価
  • S-14-2(4)
    森林⽣態系保全による緩和策と適応策の統合評価
  • S-14-2(5)
    沿岸⽣態系の緩和・適応策の経済評価