YY講座「私たちの生活とSDGs」

横浜国立大学・読売新聞社横浜支局共催

2019年7月26日(金)、8月9日(金)、8月23日(金)、本学と読売新聞社横浜支局が共催するYY講座「私たちの生活とSDGs(持続可能な開発目標)」を開催しました。 この講座では、学外からも多くの方々にご参加いただき、2015年9月の国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)で設定された17の目標を達成し、「誰一人として取り残さない」社会の実現のために私たちにできることは何か、各専門分野の教員が分り易く解説しました。

https://www.ynu.ac.jp/hus/sangaku/22700/detail.html

https://www.ynu.ac.jp/hus/sangaku/22632/45_22632_3_4_190802103808.pdf

横浜国立大学長
SDGs(持続可能な開発目標)は、今やグローバルな課題として政府、自治体、企業、市民それぞれの立場で考え行動することが求められており、広い視野と好奇心が必要です。横浜国立大学は、ここ常盤台キャンパスに、教育学部、経済学部、経営学部、理工学部、都市科学部があり、文と理を含めた広い分野の研究と教育を行っています。YY講座では、この特徴を活かして、SDGsと私たちの生活との関連について各専門の教員が分かり易く講義するとともに、身近に「自分ごと」として捉えられるよう内容を工夫しました。今年も引き続き、社会への貢献を重視する読売新聞社横浜支局との共催とさせていただき、SDGs達成に向けて、新しく刺激的な「知」を皆様へお届けします。

読売新聞横浜支局長 横田 博行 氏
1972年、国際民間組織ローマ・クラーブが「成長の限界」と題する研究報告書を発表し、大きな反響を呼びました。それは「成長一辺倒の世界はやがて破局を迎える」という警告で、科学技術の進歩、経済発展の中で勢いづく人類に、いわば冷水を浴びせるものでした。背景には爆発的な人口増加、資源の枯渇、環境汚染などへの懸念の高まりがありました。それらの諸問題は近年、深刻さの度合いを増しているように見えます。いま注目のSDGs(持続可能な開発目標)は、まさに破局回避への一つの道筋では無いかと思います。今回のYY講座は、そんな地球規模の課題に、ごく身近な事柄からアプローチしていきます。興味深い講座が目白押しです。ぜひご参加ください。

私たちの生活とSDGs(持続可能な開発目標)

SDGs(持続可能な開発目標)とは、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17の目標・169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。それまでのMDGs(ミレニアム開発目標)との大きな違いは、先進国の役割が大きいことであり、日本では企業行動憲章にも盛り込まれました。17の目標は互いに関連し合っており、包括的な取り組みが重要です。「誰一人として取り残さない」社会の実現のために、私たちに出来ることは何なのかについて、共に考えましょう。

7月26日(金)16:30-17:30 松葉口 玲子 教授(教育学部)

SDGsと私たちの生活との関わり:すべてにつながるエシカル消費で世界を変える

皆さんは何かを購入したり使ったりする際、どのようなことを気にしていますか?私たちの日々の何気ない消費活動は地球環境問題や世界の格差問題などグローバルな課題につながっています(SDGsのGoal 12「つくる責任、つかう責任」)。ここでは最近注目されているエシカル消費の考え方について紹介します。

7月26日(金)17:30-18:30 江原 由美子 教授(都市イノベーション研究院)

ジェンダー平等と横浜国大の取組み

ジェンダー平等とはどのような問題か?ここでは世界各国での性暴力や貧困などの問題と取り組みを概観し、国際比較指標などに基づいて日本の現状を検討します。ジェンダー平等のために必要な高等教育に着眼し、本学の取り組みを紹介します。

8月9日(金)16:30-17:30 大塚 彩美 講師(早稲田大学、現 東京家政大学)

家から考える持続可能なライフスタイル

エネルギーを使う人、選ぶ人としての市民の選択が省エネルギー・低炭素社会の構築につながります。開発途上国ではエネルギーは貧困削減や教育、ジェンダーなどに関わる課題です。身近な「家」を例に持続可能なライフスタイルを考えてみましょう。

8月9日(金)17:30-18:30 松本 真哉 教授(環境情報研究院)

スマホと環境問題−ライフサイクルの視点で生活を見直そう

地球温暖化やCO2排出削減などが世界中で問題になっています。私たちはこの問題にどう向き合えばいいのでしょうか?そもそも「環境にやさしい」とは一体どういうことなのでしょうか?モノやエネルギーを大量に消費する私たちの毎日の生活と環境問題について一緒に考えたいと思います。

8月23日(金)16:30-17:30 鳴海 大典 教授(環境情報研究院)

環境・エネルギー問題とリスク共生

人間活動を維持するにはエネルギーを消費しなければなりませんが、これは資源の枯渇や地球温暖化、大気汚染などの環境問題を引き起こします。東日本大震災に伴う原発事故で日本のエネルギー政策の根幹が揺らいでいます。リスク共生の視点から、これからのエネルギーシステムの在り方を考えてみましょう。

8月23日(金)17:30-18:30 筆保 弘徳 教授(教育学部)

君は台風列島で生き延びることができるか?

天気予報の精度が高まる中、台風による甚大な被害は後を絶ちません。日本に住んでいる以上、台風はいつでも我々の身に振りかかる脅威の存在だと認識を変えて、日頃から防災・減災への意識と対策を取るべきです。近年の台風の傾向とこれからの進化、台風ハザードマップ開発などについて紹介します。