ネクスト・アーバン・ラボは、わたしたち横浜国大が、ヨコハマ、かながわ地域を主なフィールドとして、教育・研究・実践活動を行い、その成果を発信する仕組みです。 地域のひとびとや、行政・企業・NPOなどと連携して、ヨコハマ、かながわ地域ならではの魅力を活かした地域のナレッジベースの構築をめざします。
〇郊外居住のクリエイティビティとサステイナビリティ
郊外は都市部に比べると経年経過により近隣関係の成熟がみられるが、外部に対して閉ざされがちでコミュニティの多様性に乏しく、高齢化・単身化・空き家化などの課題への新しい対策、多様な主体の連携による再生・再編手法の 構築が求められている。本ユニットはそれまで個別に取り組まれていた関連テーマを統合して2018年度に発足した。「団地」と「戸建て住宅地」の空間的違いにも留意しながら共通課題に着目し、一般的手法として提示することを目的として活動と研究に取組んでいる。
〇南足柄イノベーションプログラム
2017年度より南足柄をフィールドに、「地域活性化の取り組みへの参画と協力」「地域をフィールドとした教育活動の実施」等を目的とした連携協定を締結している南足柄市と協働し、地域の課題の発見と、成長戦略研究センターが長年実践してきた起業支援のノウハウを活用した課題解決の取組みをおこなっている。 南足柄市から始まった本活動は、2020年度より小田原市などの県西地域に広がった。今後も県西地域=地方の課題解決に向けた取り組みを継続的に進め、本学の研究、教育の充実と、価値ある地域貢献を図っていくこととした。また、県西地域は森,里,川,海がある地域で様々な課題を有しており、これらの課題に対して本学の多様な研究者が協働して取組み、研究成果をあげていく仕組みづくりを行っていく。
〇持続可能なモビリティシステム研究ユニット
自家用車への依存と高齢化が同時に進行する横浜の郊外地域では、持続可能なモビリティ(移動性)の確保が喫緊の課題となっている。
本ユニットは、本学の「持続可能なモビリティシステム研究拠点(拠点長:中村文彦 理事・副学長)」による地域課題解決のための実践研究を担う組織として、横浜市内の郊外住宅地において以下のパイロット・スタディーに取り組み、当該地域の持続可能なモビリティの実現に向けた政策オプションの有効性を検証する。
〇地域間協力ユニット
日本のローカルと海外(特に途上国)のローカルのそれぞれの知見と実践の交流を目的に、学外協力者を巻き込む形で2018年に活動をスタートさせた。 国際協力を中心とする国内外での地域づくりにおいては、「技術移転」という、「専門家が住民に知識や技術を移転することによる課題対処」という垂直型の支援モデルが広く採用されている。このユニットでは、SDGs時代のモデルとして、「トランス・ボーダー的に市民の社会参画や知の往復運動を行うことを通して課題を検討、対処する」という、平行型の協力体制を創造しようとするものである。現代を、課題解決型社会ではなく課題つきあい型社会であるととらえ、課題先進国である日本と海外のローカルとを結んだ新しい関係性によって問題つきあい型社会にどう挑んでいくかについて実践例を含めて模索する、知の拠点として展開している。